2019/11/30 (更新日: 2019/12/7)
2019年6月WBOスーパフライ級王者を獲得し、日本人初の4階級制覇を達成した井岡一翔が、大晦日リングに帰ってきます。
前回の試合で、長身でパワーのあるパリクテを相手に10RTKO勝利を納めた井岡一翔選手。一度は、引退を決意し、復帰後もマカオでの世界戦に破れそのキャリアの終焉もささやかれていましたが、前回の試合で完全復活を果たしたと考えていいでしょう。
今回の試合が初防衛戦となりますが、この試合は井岡選手が公言する「アメリカでのビックマッチ」に向けて重要な試合となります。
井岡選手の属するスーパーフライ級は軽量級ながら粒揃いで、重量級の人気の高いアメリカでも注目度の高い階級です。
その証拠にアメリカでは「スーパーフライ」と冠うたれた大会も行われ、シーズン2にはあの井上尚弥選手も出場しています。井岡選手自身もシーズン3に出場し、見事勝利を納めています。
特にリング誌P4P(パウンドフォーパウンド)にも名を連ねるファン・フランシスコ・エストラーダをターゲットに定める井岡選手にとってこの試合は重要な試合となるでしょう。
井岡一翔、シントロン両者の特徴
井岡一翔(日本)
年齢 30
身長(リーチ):165.6cm(168cm)
戦績:26戦24勝(14KO)2敗
勝率:92%(KO率58%)
主な獲得タイトル:WBC世界ミニマム級世界王者、WBA世界ミニマム級世界王者、WBA世界ライトフライ級世界王者、WBA世界フライ級世界王者、WBO世界スーパーフライ級世界王者ほか
日本史上初の4階級王者にして、世界王者の叔父を持つボクシング界のサラブレッド。
井岡一翔選手の最大の特徴はその卓越したボクシングスキル、戦術眼です。
上下左右巧みに打ちわけ緻密に相手を追い込んでいきます。代名詞でもあるボディショットでのKOが注目されますが、それまでにいくつもの布石を打ちゲームを組みたてる姿はまるで詰将棋のようです。
基本的には、アウトボクシングを得意としていますが、スーパーフライ級転向後は、インファイトにも磨きをかけており、体格で勝る相手に対しても優位に試合を進めます。
その反面、一発のパワー、踏み込みのスピードには少し物足りなさが感じられます。
その欠点を補うため、現在トレーニング拠点を移しているアメリカで日本ではほとんど行なっていなかったというフィジカルトレーニングに力を入れているようです。
その成果は前回でのパリクテ戦でも発揮されており、今後さらなるパワーアップが期待されます。
シントロン(プエルトリコ)
年齢 24
身長:168cm
戦績:11戦11勝(5KO)
勝率:100%(KO率45%)
主な獲得タイトル:
2019年8月日本の江藤光喜とのWBO世界スーパーフライ級王者挑戦者決定戦を制し、王者への挑戦権を獲得したシントロン選手。
戦績は11戦と少ないながらも無敗を誇り、その実力は確かで、リング誌のスーパーフライ級ランキングでは9位につけています。(井岡選手は3位)
スピード、長いリーチを生かしたアウトボクサーでサウスポーからのキレの良いワンツーが特徴的です。
実績が少ないため、あまりデータがありませんが、油断すると危険な相手であることは間違いありません。
身長で上回る井岡選手を長いジャブで引き離せるかが勝負の鍵を握るでしょう。
井岡一翔VSシントロン試合予想
それでは井岡一翔VSシントロンの試合予想に入ります。
井岡選手は同じくスピードのあるアウトボクサー・アムナット・ルエンロンの前にキャリア初の敗戦を喫した苦い経験があります。もし、スピードで上回られた場合、どういった戦略を立てるのかがポイントになってくるでしょう。頭の良いボクサーである井岡選手ですから、その対策はしっかり練っていると思います。
おそらく懐に入ってのインファイトに活路を見出すのではないかと考えます。
スーパーフライ級転向後は、インファイトに磨きをかけており、特にアメリカでのアローヨ戦では打ち合いでの強さも見せています。
それを踏まえて私の予想は、
井岡一翔選手の終盤KO勝利です。
序盤はシントロンのスピードに苦戦が予想されますが、徐々にアジャストしていき、試合のペースを握っていくと思います。
その中で、上手くインファイトを展開し、コンビネーションを叩き込めばKOが生まれるのではと思います。
アメリカ進出に向けて重要な一戦となる今回の試合。さらなる高みへと進めるか、それとも。。。注目の一戦は間も無くゴングです。
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【みんなで採点】WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ!井岡一翔VSシントロン