2019/12/26(更新日: 2019/12/26)
村田諒太が初防衛成功後のインタビューで、
「尚弥の試合を観て、思ったと思うんですけど、リアルと闘って欲しいと思うんですよ。なので、会長、リアルな相手をお願いします。」
と発言しました。
確かに村田選手はWBA世界ミドル級王者ではあるものの、現在のボクシングは世界王者が乱立しており、本当のトップ・オブ・トップであるとは言えません。
特に、村田選手の属するミドル級は、サウル・”カネロ”・アルバレス、”帝王”GGGことゲンナジー・ゴロフキンと2大スーパースターを始め強豪揃いです。
それでは、村田選手の言うリアルな相手とは誰なのか!?解説していきたいと思います。
世界ミドル級王者一覧トップ・オブ・トップ
それでは、まず各団体のミドル級世界王者一覧です。
WBAスーパー | サウル・アルバレス(メキシコ) |
WBAレギュラー | 村田諒太(日本) |
WBA暫定 | クリス・ユーバンクJr(イギリス) |
WBCフランチャイズ | サウル・アルバレス(メキシコ) |
WBCレギュラー | ジャモール・チャーロ(アメリカ) |
WBO | デメリアス・アンドラーデ(アメリカ) |
IBF | ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン) |
なんとミドル級だけで世界王者が7人もいます。
しかもWBAに至っては、スーパー、レギュラー、暫定の3人もいます。
これでは誰が最強なのか、分かりませんね。
そこで最強つまりはトップ・オブ・トップになるために村田選手の言うリアルな相手に勝つ必要がある訳です。
それでは各選手を紹介していきます。
サウル・”カネロ”・アルバレス
サウル・”カネロ”・アルバレス
国籍:メキシコ
年齢:29歳
身長:175cm(リーチ180cm)
戦績:56戦53勝(35KO)1敗2引き分け
KO率:66%
主な獲得タイトル:WBC世界スーパーウェルター級王者、WBA世界スーパーウェルター級スーパー王者、WBO世界スーパーウェルター級王者、WBC世界ミドル級王者、WBC世界ミドル級フランチャイズ王者、IBF世界ミドル級王者、WBA世界ミドル級スーパー王者、WBA世界スーパーミドル級王者、WBO世界ライトヘビー級ほか
現WBA世界ミドル級スーパー王者、WBC世界ミドル級フランチャイズ王者にして、スーパーウエルター級、ミドル級、、スーパーミドル級、ライトヘビー級の4階級制覇王者であるカネロことサウル・アルバレス。
現在、世界で最も稼ぐボクサーとしても知られ、2018年に締結したDAZN(ダゾーン)との契約は、5年11試合約410億円とも言われています。
1敗しているものののその相手は、あのフロイド・メイウェザーJrであり、それ以外には負け無しと実力は確かです。
ドーピング問題など、様々な疑惑はありますが、ミドル級のトップ・オブ・トップのリアルな相手であることは疑いの余地がありません。
そんなスーパースターカネロですが、なんと本人が
「世界中で試合したい。日本、サウジアラビア、イングランドで試合をしている絵が目に浮かぶよ。」
と日本での試合に興味があるような発言をしています。
トップランク社のボブ・アラム氏も
「東京五輪前にカネロかゴロフキンと東京ドームで試合をさせたい」
と発言しており、対戦が現実になる可能性は高くなっています。
ただし、カネロは次戦をスーパーミドル級で行う予定で、そこがネックとなりそうです。
対戦可能性:B
帝王”GGG”ゲンナジー・ゴロフキン
“GGG”ゲンナジー・ゴロフキン
国籍:カザフスタン
年齢:37歳
身長:179cm(リーチ178cm)
戦績:42戦40勝(35KO)1敗1引き分け
KO率:88%
主な獲得タイトル:アテネ五輪銀メダル、WBA世界ミドル級王者、WBA世界ミドル級スーパー王者、WBC世界ミドル級王者、IBF世界ミドル級王者ほか
ボクシング界の帝王、”GGG”ことゲンナジー・ゴロフキン。
長らくミドル級の世界王者に君臨しており、WBA世界ミドル級王者はスーパー王者時代を含め、実に19連続防衛を果たしています。
KO率も42戦で88%と非常に高い数字を誇っています。
プロ40戦目まで無敗を誇っていましたが、カネロとの再戦で初の敗北を喫してしまいました。
しかし、その敗戦も僅差のもので、有識者、ファンの間では
「ゴロフキンが勝っていた。」との声も多く、カネロと並ぶトップ・オブ・トップのリアルな相手であることは疑いの余地がありません。
また、カネロと同じく本人から
「日本での試合に興味がある」
との発言があり、前述のボブ・アラム氏の発言と合わせて村田諒太との対戦可能性は十分あります。
ファイトスタイル的にも村田選手と噛み合うため、最も盛り上がる相手だと思います。
対戦可能性:A
デメリアス・アンドラーデ
デメリアス・アンドラーデ
国籍:アメリカ
年齢:31歳
身長:185cm(リーチ187cm)
戦績:28戦28勝(17KO)
KO率:60%
主な獲得タイトル:IBF世界スーパーウェルター級王者、WBC世界ミドル級王者ほか
現WBO世界ミドル級王者にして、2階級制覇のデメリアス・アンドラーデは、28戦無敗を誇る技巧派のサウスポーです。
KO率は60%と決して低くはありませんが、1階級下のスーパーウェルター級から上がってきていることもあり、パワーレスな印象です。
実力は、確かなのですが、アウトボクサーであるデメリアス・アンドラーデは村田選手と噛み合うタイプではないと思います。
対戦可能性は無くはありませんが、あまり盛り上がらない試合になる可能性が高いので、優先順位は低いでしょう。
対戦可能性:C
ジャモール・チャーロ
ジャモール・チャーロ
国籍:アメリカ
年齢:29歳
身長:183cm(リーチ187cm)
戦績:30戦30勝(22KO)
KO率:60%
主な獲得タイトル:WBA世界スーパーウェルター級王者、WBO世界スーパーウェルター級王者、WBO世界ミドル級王者ほか
現WBC世界ミドル級王者にして、2階級制覇のジャモール・チャーロは30戦無敗を誇るアメリカのボクサーです。
好戦的なスタイルが印象的で、直近のデニス・ホーガンとの試合でも7RTKO勝利を納めています。
村田選手との対戦可能性は低そうですが、もし実現した場合、間違いなく面白い試合になりそうです。
対戦可能性:C
クリス・ユーバンクJr
クリス・ユーバンクJr
国籍:イギリス
年齢:30歳
身長:178cm(リーチ184cm)
戦績:31戦29勝(22KO)2負
KO率:76%
主な獲得タイトル:WBA世界ミドル級暫定王者、WBA世界スーパーミドル級暫定王者
クリス・ユーバンクJrは、村田諒太と同じ団体であるWBAの世界ミドル級暫定王者です。
暫定王者ではありますが、スーパーミドル級から1階級下げてきたボクサーで、WBSSスーパーミドル級トーナメントにも出場しており、準決勝まで進出しています。
現時点では村田選手の対戦候補とは言えませんが、同じWBAの暫定王者であるため、他の対戦相手との交渉が難航した場合、対戦する可能性が急浮上するかもしれません。
対戦可能性:C
まとめ 世界ミドル級トップ・オブ・トップの闘い
ボクシングの世界ミドル級はスピードとパワーを兼ね揃えた階級で、世界最激戦区かつ人気の階級です。
そのため、日本人にはミドル級は無理と言われていました。
しかし、そのミドル級でロンドン五輪金メダリストになり世界王者に輝いた村田諒太。
ミドル級のトップ・オブ・トップ、村田選手の言うリアルな相手に勝つのは非常に困難です。
もし、カネロ、GGGなら試合が実現するだけでもとんでもない快挙です。
しかし、村田選手は不可能を覆してきた選手です。
勝負に絶対はありません。
村田諒太が世界のリアルな相手に勝利し、トップ・オブ・トップに君臨する姿を信じています。
最後までありがとうございました、それでは。