データ分析

【大晦日シントロン戦直前】驚異的なスタッツを残した井岡一翔VSアストン・パリクテ戦をデータで振り返る。

2019/12/27(更新日: 2019/12/27)

日本人初の4階級制覇から、6ヶ月。

遂に井岡一翔のWBO世界スーパーフライ級初防衛戦が迫って来ました。

大晦日8度目の防衛戦となる今回、サウスポーの長身技巧派ボクサー ジェイビエール・シントロン(プエルトリコ)を相手に迎えます。

シントロンはアマチュア経験も豊富でプロ戦績11勝(5KO)無敗のレコードを誇る強豪ボクサーです。

決して、楽な相手ではありませんが、スーパーフライ級でのビッグマッチを狙う井岡一翔にとって決して落とせない一戦となります。

村田VSバトラーの前座に登場した元パウンドフォーパウンド1位のロマゴンことローマン・ゴンザレスも井岡との対戦に興味があるとの発言をしており、勝利すれば次戦は大きなチャンスが待ってる可能性が大です。

そこで今回は、シントロンとは違うパワーファイターではありましたが、長身の強豪ボクサーだったアストン・パリクテとの試合をデータ分析していきたいと思います。

今回は大きく試合が動いた7R、KOが生まれた10Rをピックアップしてデータ分析していきます。

井岡一翔VSアストン・パリクテ データ分析

7R

【井岡一翔】のパンチデータ

パンチ数ヒット数ヒット率
左ジャブ22941%
右ストレート14429%
左フック3133%
右フック2150%
左ボディ14429%
右ボディ6233%
左アッパー200%
右アッパー000%
全パンチ632133%

【アストン・パリクテ】のパンチデータ

パンチ数ヒット数ヒット率
左ジャブ37514%
右ストレート3638%
左フック26312%
右フック100%
左ボディ200%
右ボディ2150%
左アッパー400%
右アッパー9111%
全パンチ1171311%

井岡一翔VSアストン・パリクテで大きく試合が動いた7R。

パンチ数からも分かるようにパリクテが一気に攻め込んだラウンドです。

ラウンド開始から、一気に前に出てきたパリクテ、井岡選手は序盤防戦一方となりましたが、途中のスリップから一転攻勢に出て、流れを引き戻しました。

まず、パンチ数を見ると、井岡63発に対して、パリクテはなんと倍近い117発。

凄まじい攻撃をしてきたパリクテですが、ここで注目して欲しいのが、パンチのヒット率です。

パリクテは117発もパンチを放っていますが、ヒットは13発、ヒット率は11%、最も命中させたジャブでさえも37発中5発と低い数字です。

逆に井岡選手は、パンチ数63発とパリクテの半分程度ですが、21発のヒット、ヒット率は33%とパリクテの3倍の数字を残しています。

井岡選手が攻守において高いスキルを持ち合わせていることが分かります。

また、比較的フットワークで外すディフェンスが多い井岡選手でしたが、この試合はインサイドに入ってのディフェンスが光っており、特にウィービングで相手のパンチを外し、そのままアタックするパターンは印象的でした。

スーパーフライ級の体格に勝るボクサーへの対策はバッチリですね。

このラウンドは一見パリクテ選手のラウンドに見えますが、データを見るとどうでしょうか!?

ほとんどパンチを貰っていない井岡選手、対して何度もパンチが空を切ったパリクテ。

消耗したのは、明らかにパリクテでした。

このラウンドでの消耗は、その後大きく影響することとなり、10RでのTKOに繋がります。

ちなみに7Rの公式の採点は、2者がパリクテ、残る1者が井岡支持でした。

手数ではなく、クリーンヒットをとったのでしょう。

続いてはKOの生まれた10Rです。

KOの生まれた10R 井岡一翔VSアストン・パリクテ

10R

【井岡一翔】のパンチデータ

パンチ数ヒット数ヒット率
左ジャブ231043%
右ストレート151067%
左フック11982%
右フック100%
左ボディ400%
右ボディ11100%
左アッパー000%
右アッパー100%
全パンチ563054%

【アストン・パリクテ】のパンチデータ

パンチ数ヒット数ヒット率
左ジャブ22314%
右ストレート700%
左フック0%
右フック000%
左ボディ000%
右ボディ000%
左アッパー200%
右アッパー00%
全パンチ3638%

7R以降明らかに消耗して手数の減ったパリクテ。

それはこのラウンドでも顕著で、パンチ数は36発とかなり少ないです。

また、命中率を見ても36発中ヒット3発ヒット率8%と低調で井岡選手のディフェンス能力の高さを見せつけられています。

消耗し切ったパリクテ対して井岡選手は56発中ヒット30発ヒット率54%と非常に高いデータを残しています。

特にTKOに繋がった最後のラッシュは印象的で、まるでサンドバックを打っているかのようにほぼ全てのパンチをクリーンヒットさせました。

まさに井岡選手の攻守共に高いスキルを見せつけた試合でした。

またボクシングスキルのみならず、試合を通してのゲームメイク、相手選手を把握する観察力と非常に高いボクシングIQを改めて示しました。

1発のパンチ力はそこまでではありませんが、相手に打たせず的確にダメージを与え、緻密に倒す姿は正に精密機械です。

負ければ、引退とも言われていた一戦でしたが、WBO世界スーパーフライ級タイトル奪取、日本人初の4階級制覇の称号と共にスーパーフライ級に井岡ありを示す試合となりました。

井上尚弥のWBSS制覇、村田諒太の豪快KOによって過去最高クラスの盛り上がりを見せる日本ボクシング界。

井岡一翔は続けるのか、大晦日のシントロン戦が楽しみです。

最後までありがとうございました、それでは。

*パンチ数、種類は独自に手動で計測したものです。肉眼での計測のため、正確なものとは限りませんので、ご了承下さい。

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