データ分析

【特別編】キック界の神童那須川天心はボクシングで通用するのか!?亀田興毅との一戦から分析【天才?凡才?】

2020/1/8(更新日: 2020/1/8)

RIZIN(ライジン)での「メイウェザーVS那須川天心」衝撃の一戦から一年が経過しました。

その後、2019年大晦日のRIZIN(ライジン)でも圧巻のKO劇を見せるなどキックボクシング界では無敵の那須川天心選手。

RIZINの榊原CEOも

「RIZINで天心のマッチアップ相手の想像がつかない。」

と言うほどキックボクシングでは圧倒的な力を見せつけています。

そこで否応が無く出てくるのは、

「天心がボクシングに転向したら?」

と言う話です。

そこで今回は、果たして那須川天心選手は、ボクシングに転向して通用するのか、亀田興毅との一戦から分析していきたいと思います。

那須川天心VS亀田興毅 天心のボクシングテクニックは?

那須川天心選手は、村田諒太選手も所属している帝拳ボクシングジムで世界チャンピオンを多く産み出している葛西トレーナーに指導を受けていた経験があり、同トレーナーを含め非常に高い評価を受けています。

そのため、基本的なボクシングテクニックは非常に高いです。

その葛西トレーナーと那須川天心選手のミット打ち映像がこちらです。

それでは、亀田興毅選手との一戦を分析していきましょう。

ルールは、

・ヘッドギア着用(3Rのみ無しに)

・スパーリング用の12オンスグローブ

・3R判定無し

の特別ルールで行われました。

那須川天心VS亀田興毅 天心のオフェンス力

全3R(那須川天心のパンチデータ)

パンチ数ヒット数ヒット率
右ジャブ854148%
左ストレート451840%
右フック12542%
右ボディ5360%
左ボディ11100%
右アッパー6233%
左アッパー231148%
全パンチ1778148%

那須川天心選手が打ったパンチは全3Rで177発その内81発をヒット、ヒット率は48%とかなり高い数字を残しています。

特にジャブが非常に良く、85発中41発のヒット、ヒット率は48%と高い数字を残しています。

引退し、かつ現役時代にも実力は疑問しされていた亀田興毅選手ですが、そのディフェンス能力、特にガードの固さには定評がありました。

その亀田選手相手にこの数字は非常に素晴らしいと思います。

得意の左ストレートのカウンター、低い姿勢から中に入りたい亀田選手を迎撃する右アッパー。

また、ボディへの打ち分けもできており、とてもキックボクサーとは思えないようなボクシングテクニックを見せています。

距離感も抜群、当て感も素晴らしいです。

ただし、完璧とは言えない点もあります。

3Rに亀田選手をぐらつかせ、ロープに詰めるシーンがあったのですが、いまいちラッシュの迫力に欠け、仕留めきれませんでした。

キックルールなら、キックでフィニッシュできるのですが、パンチだけでまとめきる事に慣れていないように感じました。

また、インファイトはあまり得意では無いように見えます。

ボクシングでの那須川天心選手は、カウンターの上手い、アウトボクサーといった感じです。

また、パンチも力で倒すと言うより、タイミングで倒すタイプなので、ボクシングに転向した場合は、KO率はそこまで期待できないかも知れません。

続いて、那須川天心選手のディフェンス力です。

那須川天心VS亀田興毅 天心のデイフェンス力

全3R(亀田興毅のパンチデータ)

パンチ数ヒット数ヒット率
右ジャブ700%
左ストレート17212%
右フック17424%
左フック300%
右ボディ100%
左アッパー100%
全パンチ46613%

那須川天心選手が受けたパンチは全3Rで46発その内6発を被弾、被弾率は13%でした。

ほぼ亀田興毅選手の攻撃をシャットアウトしました。

那須川天心選手は、その優れた距離感、スピードを生かしたフットワークで亀田選手を寄せ付けません。

また、中に入りたい亀田選手をジャブでストップさせています。

パンチを貰わず、パンチを当て続け、常に主導権を握りました。

天心選手のディフェンス能力は非常に高く、キックボクシングでもほとんどパンチをもらいません。

しかし、そのほとんどがフットワークで外すもので、インファイトでのウィービングなどのテクニックはあまり見る事がありません。(キックボクシングではあまり使わない技術)

3Rでは近い距離になった際、右ジャブに右フックで2回カウンターを合わせられています。

遠い距離のディフェンス能力はかなり高いですが、近い距離でのデイフェンス能力がボクシングに転向した際には課題になると思います。

まとめ 那須川天心の可能性

現在の那須川天心選手のボクシングにおける長所、短所を挙げると

長所

・抜群の距離感、当て感、スピード

・ジャブ、ストレートがボクサーと比べても遜色が無い

・左ストレートのカウンター

短所

・近い距離、インファイトが苦手

・キックボクシングであまり使わないボクシングテクニックの不足

といった所でしょうか。

しかし、あくまでこれはキックボクサーとしてボクシングをしている那須川天心選手です。

ボクシングに専念し、ボクシングに最適化した場合、多くの変化があるでしょう。

しかも、天心選手は、まだ21歳と伸びしろも残された時間も多くあります。

特にトップボクサーの多くが持ち合わせている正確なジャブ、優れた距離感をすでに持ち合わせています。

ボクシングに転向した場合は、適正階級を間違え無い限り、成功への道が待っているでしょう。

しかし、キックボクシングと2刀流でやる場合は難しいと思います。

前述の通り、キックボクシングとボクシングでは使うテクニックが違うため、スタイルの変更が求められます。

これを使い分けるのは困難です。

また、キックボクシングとボクシングでは適正階級も変わって来るため、階級を間違える危険性もあると思います。

もし、2刀流でやるとしたら、両方とも駄目になる可能性もあるでしょう。

ただ、那須川天心選手はとんでもない才能の持ち主です。

もしかしたら、両立する事も可能かも知れません。

いずれにせよ、彼のこれからの選択が楽しみです。

最後までありがとうございました、それでは。

*パンチ数、種類は独自に手動で計測したものです。肉眼での計測のため、正確なものとは限りませんので、ご了承下さい。